現地採用けもの道

存在を証明

現地採用として渡航する前に必ずすべき3つのこと

 税金などの手続きと違い、以下の3つはあまり語られることはない。すぐに困ることではないが、やっておいて一切の損はない。理由を含めて解説する。

 

<目次>

①クレジットカードを作る

②(現地採用をメインとしない)人材会社に登録する

③歯科検診を受け、虫歯などを治す

④ネットバンクを開設する

 

①クレジットカードを作る

 海外渡航後、現地ではクレジットカードが作りにくい。カード会社からすれば、現地採用はいつまで現地にいるか分からない外国人である。支払いをせずに、帰国してしまえば、カード会社はなす術がない。

 例えばタイでは、実際にとある日系クレジットカード会社の運用なのだが、(特定の会社に限り)駐在員はすぐにクレジットカードを作れるが、現地採用は勤務6ヵ月後からしかクレジットカードが作れない。また、日本のように無料で作れるクレジットカードは少ない(あるいはない)。

  海外生活では、クレジットカードは必須といっていい。個人的はVISA
MasterCardJCBを1枚ずつ持つことをお勧めする。メインで使うカードはVISAMasterCardで、どちらか1枚あれば最低限OKだが、紛失、カード停止、カードエラーなどに備えて両方あると安心である。

 必ずしも利用できる店舗が多いわけではないが、JCBカードも一枚持つことをお勧めする。なぜなら、日系の飲食店で1割引きのキャンペーンがあったり、JCBラウンジが使えたりするからである。

 また、空港のラウンジや海外旅行保険など、クレジットカードの特典を活用する機会が日本にいる時以上に増える。様々な種類から自分に合ったものを選びたい。

 

(現地採用をメインとしない)人材会社に登録する

 必ず行うべきである。

 現地採用は、全員といっていいほど働いて1~2年経つとキャリアパスに悩むことになる。駐在員はジョブローテーション、研修、他の国への異動など、自由ではないかもしれないが、会社から与えられる様々な機会を経ながら昇進、そして昇給していく。

 また、その国の現地採用(例えばタイ現地法人のタイ人)に対しても、教育方針が用意されていることが大半である。なぜなら、コスト削減やその国にあった経営戦略を立てるために、現地人を登用する方針をほとんどの会社が掲げているからである。

 しかしながら、日本人現地採用については、方針もなく会社が抱える日々の目先の仕事をこなすケースが少なくない。もちろん、そこから得られるものもあるのだが、ロールモデルがない中で、会社が自分の将来のキャリアを示してくれることもなく、自分の将来像について悩むことになる。

 ではどうすべきか。常に人材市場の需給動向をみるべきである。求人を見れば、どういったスキルを持つ者がいくらの給料を得ているかわかる。すなわち、現在の自分の相場がわかると同時に、どのようなスキルを得て、どのような経験を積めば、どのようなキャリアが待っているかが見えるのである。

 

③歯科検診を受け、虫歯をなど治す

 日本のように3割負担ではなく、海外においては歯科治療を含む医療費は個人が全額負担である。英語、もしくは日本語対応が可能な外国人向けの歯医者は、日本の歯医者よりも高額である。10割負担であることも併せて考えれば、支払いは4~5倍以上になってしまう。

 例えば、銀歯が取れて新しいものをつけるのに、数万円かかる。しかも、技術は日本の歯医者には到底及ばない水準である。そして、基本的には、現地採用は歯科に関する補助はない。

 駐在員経験が長い者の中には、金銭的にどれだけ余裕があっても、海外では歯医者にいかず、帰国して治療する者もいるくらいである。歯の治療には複数回通院しなければいけないケースもあるので、内定後ではなく転職活動中に歯医者で検診を受けることを強くお勧めする。そもそも、海外就職関係なく、歯科検診は受けておくべきで、よい機会と思ってはどうだろうか。

 

④ネットバンクを開設する 

 海外にいても日本での支払いが発生することは少なくない。したがって、海外から振り込み手続きができるようにネットバンクを開設(今使っている口座のネット利用手続き)する必要がある。

 一度海外に出てしまえば、一時帰国した際にネットバンクを作ることは難しい。なぜなら、日本の住所、携帯番号、住民票など、帰国時に準備が困難なものを要求されるからである。

 銀行の公式なルールでは、海外在住者は日本の銀行口座は使えない。正確には非居住者口座を使う必要があり、開設のハードルが高い。しかし、実際は海外在住者であっても普通に口座を持ち続けることは可能である。

 銀行員が海外に駐在する際でも、自らが勤務する銀行口座を非居住者口座に切り替えているケースは多くない。細かいことはさておき、日本にいる間にネットバンクを開設すると良い。

 

 めんどうであっても、しっかりと準備をするに越したことはない。異国に住むのである。どれだけ入念に準備をしても、無駄になることはない。