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なぜ現地採用の待遇は重々確認すべきなのか

  海外就職は日本での就職よりも慎重に自身の待遇をチェクする必要がある。ぜひとも思い切って海外就職を決断しても、決断した後の情報収集は慎重に行って欲しい。

 

<目次>

①働き始めてから気づいたのでは遅い

労働契約書を読む

③労働契約書以外に見るべきものがある

④労働契約書が正確に書かれていない

⑤結論:推測せずに、質問して確認をする

 

✎①働き始めてから気づいたのでは遅い

 現地についてから事前に自分が考えていた待遇と実際の待遇が違い、それが深刻な差異であった場合、悲惨である。海外に移動する時間的な労力、金銭的なコストもあるが、最初は現地で相談できる人がいないからである。

 自分と会社の見解が違うのであるから、会社を頼りにできない。結果として、待遇に不満を持ちながら働き続けることになる。

 上記のようなケースは、よく耳にする。私自身もあった。見聞きする限りでは、会社が悪意を持つケースはまれであり、事前に聞いてくれればちゃんと答えたのに・・と会社が考えるケースがほとんどである。 お互いに不幸な事態となることは防ぎたい。

 

✎②労働契約書を読む

 正直な話、労働契約書がない会社もある。破格な好待遇でない限り、即辞退すべきである。好待遇であっても考え直すべきである。そもそも、労働契約書がないことは会社にとっても不利に働く。労働契約書を作ってない場合、社内の労務管理などコンプライアンス体制はまちがいなく杜撰である。 

 当たり前であるが、労働契約書には、自らの労働条件が書いてある。しかし、ほとんどの人が給与の額、有給日数ぐらいしか見ていない。あるいは医療補助や退職金など、関心のある事項を軽く読む程度である。

 労働契約書をすべて読む人は少ない。時として労働契約書は英語で10ページ以上となる。読みたくないのはわかる。しかし、必ず読むべきである。繰り返す、必ず読むべきである。自らの労働条件を知らずに働くのは馬鹿げている。

 日本のある程度の規模の会社であれば、しっかり会社が作ってくれているのだろうと信じて、読む必要はないかもしれない。しかし、海外就職で、それは通用しない。基本的に会社の労働契約書は現地国籍の労働者向けに作られており、日本人の現地採用向けには作られていない。例えば、「有給の付与は入社後半年から」とあったとしても、急な冠婚葬祭には別途有給規定があるのか、あるいは無給の休暇として参加できるのか。労働契約書を読みながら、具体的なケースを頭に浮かべる必要がある。

 会社がちゃんとした制度を整えてくれているのだろうという過信は禁物である。現地法人の社長は、場合によっては日本での職種はエンジニアだったり営業職だったりする。すなわち、人材の管理については門外漢なのである。現地採用とはすなわち、文化や慣習の違う国の、素人が管理部門のトップにいる会社に、マイノリティーとして就勤務することなのである。

 余談であるが、友人が就職した会社では、「従業員が死んだ場合、600 バーツ(2,000円)を上限に遺族に花を贈ることができる」と書かれていた。30年前に作った規定で、物価が変わっても改訂されていない。子供が死んで会社からしょぼい花が届いたら、親はきっと泣くであろう。

 

✎③労働契約書以外に見るべきものがある

 労働契約書を読むだけでも面倒かと思う。しかし残念ながらそれで充分ではない。われわれ労働者と会社の権利義務を定めるものは、労働契約書だけではない。社内規定など様々な書類に、われわれにとって重要な内容が定められていることが少なくない。

 例えばタイでは、労働契約書には給与や試用期間など個別の従業員によって異なる条件のみが記載される。そして、すべての従業業員に共通する待遇は、就業規則(オフィスレギュレーション)に記載される。

 すなわち、労働契約書と就業規則をセットで見なければ、自分の待遇を把握できないのである。さらに、就業規則の中に、「この点は別の規定で定める」と書かれているものもある。

 すべてを把握することは難しいケースがあるかもしれない。しかし、海外就職において労働契約書の中身は人生を左右するものである。少なくとも英文10ページくらいの内容はめげずに読んでほしい。できることなら、英語や法律に詳しい友人に見てもらったほうがいい。

 

✎④労働契約書が正確に書かれていない

 タイトル通りである。残念ながら、英語が不正確であったり、間違っていたりするケースが多々ある。契約書が間違っているというのは日本では通常起こりえない。労働契約書に有給は入社後3ヶ月からと書いてあれば、入社後3ヶ月に有給がとれるのである。

 しかし、海外においては正式な労働契約書は現地語であり、英語は参考訳に過ぎないというケースもある。前述のとおり、労働者の権利義務を定めるものは労働契約書以外にも、複数の書類があり、そういった書類が現地語のみであるケースもある。

 特に東南アジアだと、現地国籍のスタッフも、日本人もあまり英語が得意ではないことがほとんどである。しかし、実務的には運用が確立されていて契約書が分かりづらくとも実務がきちんと回っているケースがある。すなわち、会社にとっては悪気なく、結果として契約書と違う労働条件を従業員に押し付けるといったことが起こりうる。

 

✎⑤結論:推測せずに、質問して確認をする

 結論はシンプルである。会社に聞くのである。色々聞くと、心証が悪くなるのではないかと思うかもしれない。しかし、会社側はむしろしっかり聞いてほしいと思っている。

 会社側からすれば、現地採用者の履歴書や給与を本社に報告しており、また業務上も新しく入社する現地採用者を戦力をとして見込んでいる。現地採用者は、駐在員と違い会社の辞令で手厚い待遇の元、来るわけではない。すなわち、会社側は本当に現地採用者が入社してくれるのか心配している。

 不安に思うくらいなら、色々聞いてほしいというのが会社側の本音である。万が一、待遇の詳細が不安で、労働契約書(入社書類)にサインしたのに、やはり海外就職を止めたなどが起こると、現地採用者にとっても海外現地法人にとっても不幸である。躊躇せずに聞くべきである。

 仮に心証を悪くしようとも、自分の人生に大きな影響を与える疑問であるため、後悔しないようできる限り聞くほうが良い。聞かずに後悔したケースは多数あれど、聞いて後悔したケースはほとんどないであろう。

 「私の場合、どうなりますか?」

 「確認ですが、~~ということでしょうか」

 上記のように、労働契約書に照らし合わせると、自分の労働条件はどうなるのかしっかり聞いておきたい。特に残業代などは、労働契約書には書いてあるけど日本人には払っていないというケースも聞く。いっそ、「労働契約書に書かれているけれど、適用されない待遇はありますか。例えば残業代などは支給されますか」などとストレートに聞いても良いであろう。

 

 海外という不慣れな環境で、不本意な思いで働くことは非常にきつい。また、現地語語ができるのでない限り、日本の法テラスのように会社と揉めたときに無料で相談できる機関もない。入る前に、できる限り不明点をクリアにすべきである。日本人現採用は多かれ少なかれ、様々な覚悟をして海外就職に臨んでいると思う。しかし、準備すべきことを怠って発生するリスクは、リターンを得るためのリスクではなく、単に怠慢のツケでしかない。