現地採用けもの道

存在を証明

5年目の憂鬱 〜四季も桜もない地にて〜【雑記】

 はてなブログの今週のお題は桜らしい。四季の象徴、桜。しかし、ここバンコクには桜もなければ四季もない。

 季節が全くないわけではないが、四季折々の情景の移り変わりはない。冬がないのは良いと言う人もいる。しかし、時間の感覚がのっぺりとし、過去を振り返ると区切りのない平坦な情景がぼんやり浮かぶ。

 桜は、別れと出会いを想起させる。社会人にとって、この時期は異動が多くあるタイミングであろう。私の会社も、この時期、異動に関する悲喜こもごもがある。日本に帰国、ニューヨークに栄転、インドに飛ばされるなど。

 海外勤務における異動は、住む国が変わることを意味する。不安や希望を抱えて、自分の辞令を受け止める準備をする。私を除き。

 私は日本人現地採用である。通常、海外現地法人の日本人勤務者は、日本から派遣されて海外にやってくる。しかし、私は現地で採用された人間である。

 自らこの国で働くことを決定したのである。他の国への異動がないことに不満などない。しかし、毎年、同僚や上司が入れ替わる中、私は一人同じ地に留まり続けるのである。駅のホームに一人取り残されるように。
 
 私は季節がないこの国で、ずっと同じ仕事を続けている。毎月、毎季、毎年、同じ仕事を続けている。

 幸い、仕事にも上司にも恵まれた。努力もした。たくさん。結果、認められ、給与も増えた。仕事は嫌いではない。

 それでも、桜の時期になると、僕は一人ホームに残されるような侘しい気持ちになる。本当は何かを待っているのだろうか。