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現地国籍マネージャーと現地採用の日本人の不思議な関係

 もし貴方が20代~30代ならば、入社した先の日本企業の現地法人にて、現地国籍のマネージャーが上司としているかもしれない。現地国籍のマネージャーと現地採用の日本人の関係は少し複雑で、仕事を進めていく上でもこの複雑さがチームワークを困難にすることがある。

 組織として権限を付与しているのは現地国籍のマネージャーである。ただし、現地国籍のマネージャーが間違った判断をしないように現地採用の日本人が支援することを会社は期待している。部下が、上司が間違わないように支援する責任を持つというのは不思議である。以下、解説したい。

 

<目次>

①役職と異なる力関係

②お互いの悩み

③日本人現地採用はどうあるべきか

 

①役職と異なる力関係

 役職上は現地国籍のマネージャーが上である。しかし、たいていの場合、現地採用の日本人のほうが、現地法人の日本人社長の意に沿う意見をもっている。そこには、日本企業の文化理解、日本人社長とのコミュニケーション密度、そもそもビジネスパーソンとしての技量であったり、複数の理由が存在する。

 この状況は、判断をする権限を持った人(現地国籍のマネージャー)と、正しく判断をできる人(現地採用の日本人)が異なることを意味する。両社がしっかりとコミュニケーションを取りながら二人三脚で業務を進めることができれば理想である。しかし、毎回うまくいくわけではない。

 現地国籍のマネージャーによる判断や指示があまりにもずれていると、現地採用の日本人が判断した際、日本人社長に対して相談をし、現地国籍のマネージャーの判断や指示を覆すという状況は珍しくない。現地採用の日本人は、現地国籍のマネージャーの顔を潰したいわけではない。その一方で、間違った指示が組織に浸透してしまうのは、組織の一員として、あるいはビジネスパーソンとして防ぐべきである。

 このように、多くの日系企業の海外現地法人で、現地国籍のマネージャーと現地採用の日本人の不思議な関係が発生している。

 

②お互いの悩み

 現地国籍のマネージャーからすれば、嫌な部下である。部下なのに、同じ日本人という理由もあり、社長の支持が厚い。また、日系企業は海外とはいえ、日本語でのコミュニケーションや日本的仕事の進め方が(会社によって軽重はあれ)重要視されている。そういった中では、現地採用といえ、日本人にアドバンテージがあるのである。

 自分の判断や指示が、日本人による日本的な根回しで覆るとき、仮にそれが正しかったとしても屈辱的な気持ちになることは想像に易い。駐在員にしろ、現地採用にしろ、現地の文化や価値観を尊重したいという気持ちと、正しく意思決定するということの板挟みにあっている。決して、不必要に日本式を押し付けたいとは思っていない。

 逆に日本人の現地採用からすれば、現地国籍のマネージャーがどうしても仕事がいまいちできないように見えてしまいがちである。その仕事の未熟さが自分を含めたチームに降りかかる。さらに、冒頭に書いたように自分がいるにも関わらず、現地国籍のマネージャーが未熟な判断をした場合、自分にも責任があると思われしまうのである。

 日系企業の海外現地法人は、現地に根差したマネージメント体制を完成させたごくごく一部の企業を除き、日本人で会社の経営方針など重要な決定をしている。現地採用であっても、日本人という輪の中に入る。したがって、現地法人の社長からすれば、現地国籍のマネージャーが失敗した際、現地採用の日本人に対して「君がいながら、もう少しなんとかならなかったの?」という見方になる。

 個人的には、マネージメントの問題であると思う。しかしながら、そうはいっても、マネージメントに多少難があっても、日本人が必死に頑張ることで高い成果を求められるのが、日系企業である。目の前の問題をなんとかこなすしかない。

 

③日本人現地採用はどうあるべきか

 さて、上記のように現地採用の日本人は難しい立場にある。責任と権限と待遇は一致するべきでないかと思う。責任を持つならば、権限も同時に与えて欲しい。さらに、責任と権限があるならば、待遇も駐在員のようにとは言わなくとも、もっと上げて欲しい。もちろんこれは単なる愚痴であって、状況を踏まえた上で、より事態が好転するように仕事をしていくしかない。

 もっともシンプルかつ重要な考え方は、「自分がどのように行動すれば、自分のチームあるいは部署が良くなるだろうか」という軸を基準に行動することである。やはりチームの意思決定をすべきはマネージャーである。マネージャーが正しく指示をするのが一番である。そのマネージャーが間違わないように、エースとしてアドバイスをしていく。これが最善ではなかろうか。

 社長とコミュニケーションを取りながら、重要案件の前にはそれとなく、社長の意志を匂わせつつ、自分の意見を伝える。間違った指示が出たら、他のスタッフの前で非難せずに、メールや別室で伝える。伝え方は、できる限り腰を低く、しかし理念が強く伝わるように。

 タイ人と日本人の現地法人社長の間をうまく取り持つ。非常に難しく、報われない仕事のように見える。しかし、まさしくこれは、駐在員である現地法人社長が現地採用の日本人に求めることである。

 現地採用の日本人がこのような立場のみに、甘んじるべきとは一切思わない。しかし、異なる価値観を持つ部署をうまくまとめてビジネスを進めるのは、海外で働くビジネスパーソンの必要なスキルの一つである。そして、この苦労は海外勤務の醍醐味でもある。

 

 マネージャーに限らず、現地国籍のスッタフとの関係は非常に難しい。この国に受け入れてもらっているという意識を忘れず、謙虚でありたい。