鼻が折れると鼻血が出る

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五振後/司法試験投了後のキャリアを検討する

 

 ロースクールを卒業し、法曹の道に進まない者のキャリアを考察する。多くの場合、その進路の選択の前には挫折がともなったであろう。

 司法試験合格への道を諦めたとしても、それは「あくまで人生の一時において、目標を達成できなかった」という事実に過ぎない。他の道だって、成功や幸せに続いているはずである。私はそう信じている。

 

✎その努力は無駄ではない

 まず言いたいのは、数年にわたる勉強は決して無意味ではない。懸命に努力した経験は決して無駄にはならない。半信半疑かもしれないけど、とりあえずそう信じて進んでほしい。きっとこれからの人生で、度々、そう思うはず。あの時の努力は無意味じゃなかったと。

 さて、現実問題として、仕事を探さなければならないはずだ。一つ、提案がある。知識の積み上げが必要な仕事をしたらどうだろう。

 何年間も勉強し続けることなんて、普通はできない。だから、法律関係でも、法律関係でなくても、仕事をする上で日々知識をつける必要がある仕事を選ぶべきだ。働きながら毎日1時間勉強するというのは、他の人には決して容易なことじゃない。

 知識集約型の仕事を選んでほしい。日々、淡々とこなす勉強で得た知見が誰かの役に立つ、誰かを幸せにする時が来る。

 全く法律と畑違いの仕事についても、きっと長年学んだ法律の考え方は役に立つ。私もそうだった。


✎海外では法曹資格がなくても、法律職で活躍できる

 私はタイで働いており、弁護士事務所に仕事を依頼することも多い。

 残念ながら、私の英語力では、英語で法律問題の相談をするのは、かなり厳しい(ほとんどの日本人も同様だ)。よって、日本人の弁護士、あるいは日本人の窓口がいる法律事務所に相談することになる。いつも、専門的なアドバイスに助けられている。

 しかし、考えてほしい。日本で弁護士資格を取得してもタイで法廷に立つことはできない。また、タイの法律はタイ語で書かれており、日本人が読むことは難しい。

 したがって、専門的な事項はタイ人弁護士にリサーチを任せ、それを噛み砕いて説明するのが、日本人(弁護士あるいは窓口)の役割となる。

 もちろん、自身での勉強は当然必要である。しかし、弁護士資格は顧客からの信頼を得るのには役に立つが、海外では日本の法曹資格の有無で、取り扱える業務に差はない。

 すなわち、海外で法律業務に携わる場合、資格の有無ではなく、能力と知識によって仕事のパフォーマンスが決まる。

 考えれば当たり前だが、日本からタイに派遣された1年目の弁護士よりも、長年タイの法律事務所で勤務している(法曹資格のない)日本人の方が頼りになる。

 もちろん、日々の努力と研鑽が必要な職種であり、楽な仕事ではない。でも、司法試験に臨んだ者にとって、努力は得意分野のはずだ。自分では気付いてないかもしれないが、実はそれは稀有な能力である。


✎海外では3年目で中堅

 司法試験を諦める時、既に20代後半、あるいは30代かもしれない。この年まで、職歴がないため、企業にエントリーするのを躊躇する人も多いであろう。しかし、企業も職場も星の数ほどある。勇気がいると思うけど、自ら企業の門戸を叩いてほしい。

 ただし、1度働き始めれば、職歴については気にならなくなる。日本であってもそう思うし、海外ならばなおさらだ。

 海外に勤務する日本人は、3〜5年で入れ替わる。任期がある場合はもちろん、任期がなくても半数以上は、挫折あるいはキャリアチェンジのため、3年程度で帰国する。

 逆に言えば、その国で3年目となれば、ベテランとまでは言わないが、中堅として頼られるポジションになる。

 それは、知識が必要な仕事であれは、法律関係であっても、そうでなくても同じだ。

 きっと日本の時のようにコツコツと勉強しているだろうから、3年後、自身の仕事において、頼られる存在になっているはずだ。

 それと少しだけ朗報がある。学歴社会が良いことか悪いことかは、さておこう。事実として、タイを含む東南アジアは日本よりも露骨な学歴社会だ。

 自分よりランクの低い大学を卒業した人間が自身の上司になることを嫌がったりする。人材エージェントは、「タイ人のマネージャーを採用する時は、有名大学の卒業者にして下さい」とアドバイスする。

 また、学位も重要である。修士や博士を持っている人間は、優秀という風潮がある。一流企業に努めているよりも、学位を持っている方が敬意を持たれる。

 外国人からすれば、日本の企業のランクよりも学位のほうが分かりやすい指標だ。

 英語ができて、「Juris Doctorの学位を持っている」と言えば、もはやタイ人から見れば、エリートにしか見えないのである。

 本質的ではないけれど、そういうカルチャーの国もあると知ってほしい。いや、むしろ日本の方が特殊かもしれない。何にせよ、「色んな価値観の国があって、自分にあった環境で生きていければいいよね」くらいに捉えてほしい。

 

✎海外では法律職でなくても、法律と深く関わる

 実は、海外で法律職に就くことを強く勧めているわけではない。会計でも、コンサルティングでも、不動産でも別になんでもいいと思う。

 なぜかというと、どの職についても、法律は必ず自身の業務に関わってくる。

 日系企業が、海外でビジネスを行う際、現地の法律や規則を満たすことが一つの課題となる。

 会社の資本構成や資本金要件、ライセンスの必要性の有無、親会社との取引価格に関するルール、自身や他の日本人の労働許可証の取得など、無数の法律が関わってくる。

 こういった問題を地道に1つずつクリアし、ビジネスを進めていく必要がある。もしかすると、「なんだか、自分に向いてるかも?」と思う方もいるのではないだろうか。

 国境を越えたグローバルなビジネスは日々拡大している。そして、ビジネスの拡大を追いかけ、様々な法制度が作成あるいは修整されていく。
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✎まずは1歩目を

 とはいえ、いきなり海外にて就活することはお勧めしない。まずは、日本で仕事を探してみるべきだ。

 日本でどの程度の待遇をオファーされるのかを把握しよう。海外で仕事を探す際に、どの程度の待遇を望むのかの基準になる。

 本当は「まずは、ゆっくり休んで」と言たいところである。しかし、1歩目を踏み出すと、2歩目、3歩目が楽になる。逆に、色々考え込んでしまうと1歩目がなかなか踏み出せないであろう。

 だから、「明日!」とは言わないけれど、まずは人材エージェントに登録でもいいし、企業にメールでもいいし、社会に対してアプローチを始めてほしい。

 上手く行けば何よりだし、上手くいかなくても、世界にはいろんな環境がある。きっと、合う企業あるいは合う国があるはずである。

様々な都市に住むことを選択できる世界にはなってきた。せっかくこんな時代を生きているのである。自分にとって心地よい都市で暮らしたい。
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 これから、少しずつ五振後(司法試験投了後)のキャリアを分析していきたい。

参考になれば嬉しい。

 

五振後/司法試験投了後のキャリアを検討する② - 鼻が折れると鼻血が出る