鼻が折れると鼻血が出る

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タイが移住に適した国であることを医・食・住の観点から考察する

 

 タイは医療水準が高く、食文化が豊かで、住環境が良い。なぜタイはこのような国なのか。背景を解説したい。
 
 なお、タイといっても、バンコクと僻地の田舎では環境は大きく異なる。特に断りのない限り、この記事はバンコク、バンコク周辺、シラチャー、チェンマイなどタイにおいて日本人の移住者が多い地域を念頭においている。


✎医療の観点からタイ移住を考える

 まず結論から言えば、タイの医療水準は、日本と遜色ない。特殊な持病がある場合を除き、タイの医療は日本人にとっても満足いくものである。

 海外に移住するにあたって、その国の医療水準は重要な観点である。正確にはその国というよりは、その都市と考えたほうが良い。同じ国でも、首都など都市部に住むか地方に住むかで医療の水準は大きく異なる。極端な例だが、タイの国境地域には、病院まで悪路を数時間、車で移動しなければならない村もある。

 言うまでもなく日本の医療は、世界最高水準である。そして、国民皆保険により、通常は3割負担、高額の先端医療であっても廉価で受けることができる。

 このような医療環境の国は世界でも数えるほどしかない。海外に移住するにあたっては、日本ほどでなくとも、満足な医療を適切な金額で受けることができるかを検討しなくてはならない。

 この点、タイ、特にバンコクは及第点と言える。医療の質の高さに加え、日本語対応が可能な病院が複数あることは嬉しい。私は風邪など軽い病気では、日本語通訳はつけず、ナースや医者とは英語で話している。しかし、急性胃腸炎になった際は、激痛に悶え、英語を話す気力がなかった。日本語通訳をつけたが、かなりコミュニケーションが楽であった。

バンコクでは,代表的な私立病院の医療水準はかなり高く,日本の病院と比較しても遜色はありません。日本の医学部を卒業した医師,或いは日本の病院で研修経験のある医師又は看護師などが勤務しています。また日本語通訳(日本人又はタイ人)が勤務し,専用窓口を設けるなど,日本人受診者の便宜を図っています。

世界の医療事情 タイ | 外務省

 タイ政府は、メディカルツーリズム(居住国とは異なる国や地域を訪ねて医療サービスを受けること)を重点育成産業の一つとして定めている。様々な投資奨励制度を導入し、タイの医療水準の向上に国を挙げて力を入れている。

 タイの医療機関は、アジアの富裕層が満足する医療水準を提供している。バムルンラード病院(Bumrungrad International Hospital)のように、中には売上のほぼ半数が外国人からという病院もある。

 またタイの私立大手病院の大半は上場企業によって運営されている。上場による資金調達をもとにM&Aを行い、規模の経済を追求している。さらに、経営者と治療を行う医師の役割分担ができており、経営の効率化を図っている。

 医療水準に関する国際的な認定機関であるJCI(Joint Commission International・国際病院評価機構)が認定する医療機関の数は、タイでは55機関ある。これに対し日本では22機関であり、タイの医療機関は国際認証の取得に積極的であることが分かる(認証機関数は2016年時点)。

 中には日本の評価機関による認証を取得しているタイの病院もある。

サミティヴェート病院は、公益財団法人日本医療機能評価機構の評価調査を2017年7月に受け入れ、2017年8月に日本国外の医療機関として世界で初めて「医療の質および安全の向上に係わる支援実施証明書」を取得しました。

日本医療機能評価 - タイのバンコクにある国際病院(日本語対応可)- サミティヴェート病院

 なお、効率的な経営により、適正な金額でのサービスを実現しているとはいえ、日本と異なり、診療費は10割(全額)負担となる。したがって医療補助のしっかりついた会社に入る、あるいは自ら民間の保険に入る必要がある。


✎食事の観点からタイ移住を考える

 タイは飯がうまい。言ってしまえばそれまでなのだが、少しタイのグルメ事情を述べたい。

 タイ、特にバンコクは世界有数のグルメ都市である。アジア各国で活躍する食のエキスパートによる投票にて決定される「アジアのベストレストラン50」では、バンコクから8つのレストランが入賞した。東京(入賞数:10)、香港(入賞数:9)に次ぐ順位で、シンガポール(入賞数:7)を上回る。

全順位はこちら:Asia's 50 Best Restaurants

 世界のベストレストラン50でもバンコクにあるインド料理Gaggan(4位)とドイツ料理Sühring(45位)がランクイン。ちなみに、日本からは、外苑前の創作料理 傳(11位)と青山のフレンチNARISAWA(22位)がランクインしている。

全順位はこちら:World's 50 best restaurants 2019 -- and Mirazur in France is No. 1 | CNN Travel

 もちろん、高級レストランだけでなく、100円代で食べられる屋台や中級のレストランも美味しい。

 タイの食料自給率は150%を超えると言われており、世界の台所として様々な国に農産物や加工食品などを輸出している 

 輸出できるということは、関税や他の国に運ぶ輸送費がかかっても、タイの農産物や加工食品は他の国で競争力があるということである。

 小難しい理屈を捏ねたが、要はタイは安くて品質の良い食材が手に入る国なのである。

 さらに、国際都市であるバンコクには、様々な国籍の人々が住んでいる。移住してきた人々が、無数に自国料理のレストランをオープンしており、バンコクでは世界各国の料理が楽しめる。

 主観も入るが、中華料理、インド料理は本国で食べるよりもタイで食べたほうが美味しいと思う。イタリアンもレベルが高い。グルジア(ジョージア)料理さえ食べられるほど、バラエティーに富む。

 正直、日本食はジャンルによる。寿司は割高だが、普通の定食系であれば、日本と大きく変わらないクオリティーのように思う。東京にはかなわないが、地方の県の2〜3番目の規模の市と比べれば、バンコクの方が日本食に限定しても食の充実度は高いかもしれない。

 補足ながら、タイはムスリム、ベジタリアン、ヴィーガンなど、食事に制限を持つ人々も少なくない。ハラル認証を掲げるレストランやベジタリアン向けのレストランなどが多数ある。そういった人にとっては、日本よりも食事の利便性は高い。

 食はQuality of Lifeに直結する。移住するにあたっては、その国の食文化を好きになれるか考えたい。食文化が自身の好みにマッチしていれば、タイでの生活の潤いとなる。

 

✎住居の観点からタイ移住を考える

 タイは廉価な金額で豪華なコンドミニアム(高層マンション)に住める。これは、けっこう有名な話だと思うが、その背景含めて解説したい。

 2019年4月9日に放送された「幸せ!ボンビーガール」で、タイに移住して働く日本人女性が特集された。その番組の中でも「タイでは5万円で豪華物件に住める!」という部分が特に話題になったようだ。

参考記事(他ブログ):幸せボンビーガールタイ編バンコクの物件?動画?就職?移住?能力? | バンコクLABタイ語学校

参考記事(他ブログ):幸せ!ボンビーガールで『タイ』が話題に! - トレンド@TV

 以前、私が住んでいた家はホワイクアン駅まで徒歩15秒(15分ではない!)、バンコク中心部まで電車で10分強であった。42平米(23畳)の浅築で1.7万バーツ(5万円代後半)であるので、東京に比べると遥かにコスパが良い。プールもジムもついている。f:id:yuta365:20190628151919j:image

(私が以前住んでいたコンドミニアム)

 ちなみに、もう少し狭めの20畳弱の部屋は、家賃は1.4万バーツ(値引き可)である。

 私が住んでいたホワイクアンの隣駅であるスティサン駅から3〜4分ほど歩くと1.1万バーツ(3万円台後半)の物件さえある。下記がその物件であるが、かなり立派である。もちろん、事故物件ではない。

f:id:yuta365:20190628152752j:imagef:id:yuta365:20190628153111j:image

(賃貸サイトDD propertyより)

 タイは基本的に地震がない。バンコクから遠く離れた一部の地域には活断層があるものの、バンコクに住む限り地震とは無縁である。したがって耐震基準を考える必要がなく、この点、建築コストが日本に比べると安くつく。

 さらに、建材をタイで現地生産しており、外国からの輸入に頼る必要がない。この点、少し掘り下げて解説する。

 途上国が物価が安いというのは大きな間違いである。例えばカンボジアに行くと、シャンプーや日焼け止めなどの日用品が日本の1.5〜2倍の金額で売っている。

 カンボジア国内では、電力供給などインフラ設備が未熟で、そういった製品を製造できる工業水準に達していない。したがって、タイから輸入をしている。海外から輸入すれば、関税や輸送コストがかかり、結果として割高になる。

 自分の国で作れないものは、割高なお金を出さなければ手に入らない。

 この点、タイには王室系コングロマリット企業であるサイアムセメントグループ(以下サイアムセメント)を筆頭に、様々な企業がタイ国内で建材を生産している。コモディティ商品のみならず、機能性の建材(断熱効果のある壁など)も生産している。

 サイアムセメントは、セメント事業を行うためにタイの王室が株主となり1913年に設立された。今から、100年以上前である。

 これは、タイが近代国家になる上で、自国でセメント生産をすることが必要と考えた国王ラーマ6世の勅命によるものである。デンマークから技術者を招聘し、サイアムセメントは設立された。

 まさしく、慧眼であった。今ではサイアムセメントは、セメント事業のみならず、建設資材、製紙、パッケージング、石油化学まで手広く事業を拡大し、東南アジアを中心とした全世界で活動するコングロマリット企業となっている。

 タイでコンドミニアムを作る建材が安く手に入るのは、100年以上前のタイ国王の先見の明によるものである。

 住居費は支出の中でもかなりの割合を占める。一人暮らしの若者なら、もっとも大きな支出は家賃であろう。タイ移住を考える際、家賃のコスパが良いことは、大きな利点である。

 

✎衣服の観点からタイ移住を考える(おまけ)

 タイは常夏の国である。といっても、暑い時期、ほんの少し暑さが和らぐ時期、むちゃくちゃ暑い時期と実は多少の季節はある。しかし、チェンマイなど北部の地域を除き、タイは1年中、半袖半ズボンで差し支えない気温である。

 しかし、可能な限りラフでない格好をしていたほうが良い。タイ人は、日本人のことを「金持ちの国の礼儀正しい人」として見ている。

 異性関係などプライベートにしろ、社員旅行など仕事関係のイベントにしろ、私服はある程度のおしゃれに気を使った方が人間関係で得をするであろう。なお、タイにおける日本人男性の「ある程度のおしゃれ」とは、汚れてない靴に、古びてないTシャツ程度をさす。

 特に男性は、タイに来た途端、ルーズな格好をする人が多いため、日本の夏の普段着でさえ、十分に「ある程度のおしゃれ」の範疇に入る。


✎おわりに

 総じて言えば、タイは非常に移住しやすい国である。あまりにも日本と同様のライフスタイルが送れるため、「バンコク駐在は海外駐在ではない」と言う人もいるほどである。

 とはいえ、当たり前だがタイは日本ではない。 日本と比べてしまえば、治安も当然劣る。※もっとも日本と比べてしまえば日本と同程度に治安がいい国はシンガポールぐらいであるが。

 日本語が通じる場所もあるとはいえ、バンコクのごく一部の施設であるし、英語が全く通じない場所も多々ある。

 サービスの水準もばらつきがあり、時には杜撰なサービスを受け、イライラすることもあるであろう。

 どこの国にも良し・悪しがある。住み続けるうちに、移住当初は見えてこなかったタイの不便さに悩まされることが増えるかもしれない。その際には、改めてタイの良さを思い出したい。

 タイの文化や制度を深く理解し、「住ませてもらっている」という感謝の気持ちを持った時、また新しく、そして一段深いタイでの生活が始まる。
(在タイ数十年の日本人の方の教えであるが、私はまだこの境地に達していない。)

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